「 くび・肩・腰・腕・あし 」の、つらい痛み。頸肩腕症候群、慢性腰痛
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難治化「頸肩腕症候群」の体験記 
K・Hさん(50歳女性)から、闘病経過についての手記をいただきました。複数の医療機関を経て、2012(平24)年9月から通院されてます。当院では「ALS」は否定し、「頸肩腕症候群」と診断しました。「くび、肩、腕」に限局せず全身広範囲の脱力、動かしにくさ、違和感などが主訴でした。相対的に、「痛み」が際だっているわけではないものの、やはり全身の疼痛・疲労・倦怠感もありました。低出力レーザ光治療を継続して、かなり症状が変化(改善)し、仕事・生活の活動性が向上しつつあります。

長文の手記を書いていただき、どうも、ありがとうございます。掲載がずいぶん遅れたことをお詫びいたします。タイトル、サブタイトルをつけさせていただきました。(芝大門クリニック、渡辺譲二)
関連ページ 【 「ALS」ではありません 】 もご参照ください。

目次
「病気の経過」
発症、「ALS」との診断  
症状 
芝大門を受診 
発症、「ALS」との診断 (「病気の経過 K・Hさん」1/3) 
2011年夏に発症して2年半、2012年9月から渡辺先生のもとに通い始め、1年半が経とうとしています。まだ首、腕、脚などに痛みや張りが残るものの、家事や仕事はほぼ支障なくできるようになりました。つらかった日々が過去のものとなりつつあります。
渡辺先生、スタッフの皆様に、心から感謝申し上げます。
私の場合、整形外科や神経内科の医師たちにALSを疑われ宣告されたことによって、症状が複雑になり、必要以上に苦しむ結果になったと思います。この病気についての理解が広がることを切に願います。
そして同様の症状で苦しんでいる方々へ。きっと良くなります。がんばりましょう。
私の経過と症状をまとめてみます。参考になれば幸いです。

仕事が山を越え、数年来の忙しさから解放されてようやくひと息つけるかなと考えていたころのことです。その少し前から、万年の睡眠不足状態のなか、たまに休日に十分な睡眠がとれると、かえって体がこわばって起き上がれなくなるので、疲れをため込みすぎているからに違いないとは思ってはいましたが、いつからか微熱が下がらない状態になっていることに気がつきました。不思議なことに、ひんぱんに地震のようなゆれを感じ、それも横揺れから次第につきあげるような直下型地震にかわっていきました。左腕に時折力が入らないような感覚があり、2回ほどレイノー症状で薬指が真っ白になったときはびっくりしました。そして腰から脚にかけてしびれが走るようになりました。
肩こりやめまい、背面痛には20年以上も悩まされていましたが、育児と仕事、家事に忙しく、いつか忙しさから解放されれば、体の悩みも解決するだろうくらいの気持ちで、あまり切実には考えていなかったのです。しかし、レイノー症状やしびれ、微熱などの心配が重なり、このときばかりは病院を訪ねてみようと思いました。例年の健康診断では血尿で要精検となることが多かったので内科を受診しましたが、婦人科、整形外科、大学病院の神経内科に回されて、「腱反射亢進、下顎反射亢進が見られます。MRIで錐体路に変成が認められ、下肢痙性の所見に一致。進行性の神経難病です。治療法はありません。」と宣告されたのが忘れもしない平成23年11月4日のことです。医者のいう「神経難病」がALSを想定していることを理解するのに、今の情報社会では時間はかかりません。年明けに医者に確認すると「何事も100%ということはありませんが、おそらくALSに間違いありません。なるべく早く確定診断しましょう」「今はまだ末梢神経は正常ですが、次第に日常生活に様々な不都合がでてくるでしょう」との言葉でした。

医者がALSを疑っていると悟ったころから、どんどん症状が進みました。しかし今振り返ると、ALSを突き付けられた精神的なショックによって、抱えていたいろいろな問題が顕在化したのでしょう。そのころ、職場でも家庭でも悩むことが多く、八方塞がりの感がありましたが、何とか持ちこたえていた堰が切れたような状況でした。身体がつっぱり、頭や首がこわばり、人と話ができず、きちんと何かを考えるということができなくなってしまったのです。数を数えることすら困難でした。食事がのどを通らず、夜も眠れずに汗ばかりが噴き出しました。医者からは抗ウツ剤と睡眠薬を処方され、病気よりも、ウツ症状の克服がまず課題となりました。
抗ウツ剤を飲み続けることに抵抗があったため、漢方医のお世話になって、ひとまずつっぱり状態から脱し、抗ウツ剤からはひと月で脱することができたのですが、漢方薬を飲み続けるうちに、こんどは血圧があがり、また手足がしびれ、体がつっぱるようになっていきました。これも当初はALSの進行だと思っていたので気づくのが遅れましたが、偽アルドステロン症だとのことで、甘草を極力減らした処方へと変更していただくことになったのが、5月のゴールデンウィーク頃のことです。

今振り返ると、精神的な症状やアルドステロン症が結局、頸肩腕の症状をこじらせ、悪化させたことになった訳で、なぜ医師たちによって苦しめられなければならなかったのだろうと思わずにはいられません。
大学病院には年明け以来、通院していません。精神的な症状からなんとか立ち直ろうともがいている患者に対して、崖から突き落とすような宣告を繰り返す医師に不信感が募ったからです。ただ、知人の紹介で診察を受けた他の病院の神経内科でも「運動ニューロンだな」と言われ、ALS協会(JALSA)でも「間違いないでしょう」とのことでしたので、その頃、医師にALSを確信させるだけの症状があったことも事実なのでしょう。
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症状 (「病気の経過 K・Hさん」2/3) 
そのころの症状を列記します。
・体中が張る。特に背中・首。
・両腕の下腕内側の筋肉のこわばり。腕がつっぱり、字がかけない、マウスが長く使えない、バックを持つのがつらい、携帯の操作がつらい、レタスの葉がはがせない、卵の殻がむけない・・。
・両脚がつっぱって足元がおぼつかない。足裏の感覚が鈍く、地面をつかめない感じ。
・距離感が変。調味料や食器などに手を伸ばした際、目と手の感覚がずれている感じ。道路を歩いていても車との距離が測れない。
・耳鳴り。間断なく蝉しぐれのよう。少しの音に過敏に反応。
・筋肉のぴくつき。下肢が多いが足の裏、上腕、背中、下腹部、口のまわり、喉の奥などあちこちで。
・両下肢のむくみ(特に左)。
・午後から次第に、背中から首にかけてのつっぱり感が強まり、頭がこわばっていくような感じ。(このままネジがまかれて切れてしまったら、自分が壊れてしまうのではないかと思うような、形容できないつらさ。)
・思考力・集中力の低下。会話困難。
・不眠。

どこが痛いとか動かせないとかではなく、全身がうまく説明のできないツッパリ感でひきちぎられそうな状態で、それに加えてALSの心配にも捉われていた当時、はたから見ても顔色悪く、表情も暗く、声もかけにくい様子だったようです。しかし、春になり夏になっても脱力などは進まず、嚥下障害も呼吸困難のきざしも感じられません。夏ごろから逆に、棒のようにつっぱっていた腕が少し楽になって、パソコンのマウスを扱ったり、文字を書く際の苦痛も和らいできたように感じ、もしかして違う病気の可能性もあるのではないかと思えるようになりました。
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芝大門を受診 (「病気の経過 K・Hさん」3/3) 
ネットで検索したところ、「頸肩腕症候群」がもっとも近い症状のように思ったため、芝大門クリニックを受診しました。9月、クリニックの渡辺先生は、これまでの経緯を聞いてくださり、「ALSについては今後の経緯を見なければなんともいえないけれど、少なくともあなたが今、苦しんでいる症状はALSの症状じゃない。治療できると思います」と言ってくださったのです。希望をつないで低出力レーザーの治療を週に1回受けることにしました。
はじめての治療で、スネの痛みがスーッと軽くなったときは、本当に嬉しく、希望を感じました。しかし、その後の快癒の過程は、決してスムーズといえるものではありませんでした。翌日、かえって痛みが増したり、脱力感を感じたりすることもありました。ただ、それまでも整体マッサージ、鍼、灸などを試しながらはっきりした効果が得られなかったのに、低出力レーザーの治療では、漠然とではあるものの、体のなかで変化がおきていることを実感していました。また、渡辺先生は一貫してALSを否定してくださった。「勘のようなもので、根拠を示すことはできないのですが」と、少し頼りない言葉ではありましたが、心の支えでした。「MRIは気にしなくていいですよ、こんなにMRIを撮るのは日本だけですから」には、どう返してよいものやら・・。ともかく少しずつではありますが、体の痛みや違和感、耳鳴りなどが軽くなり、快癒にむかっている感覚が持てたため、不安は抱えながらも、前向きの心を持ち続けて通院を続けました。

低出力レーザー治療を受け始めてから、治癒過程であらわれた症状を記しておきます。
治療をはじめるまで、痛みはあまり感じていなかったことを思い出します。
 関節痛(膝・足首・ひじ・手首)
 筋肉や筋の痛み
 筋肉の緊張・震え
疲労感。手足のだるさ。

仕事も家事も、できることをできる範囲でやるしかないと、かろうじて続けていました。休めない状況は、つらくもありましたが、かえって幸いしたかもしれません。またなるべく歩くことをこころがけ、ときに高尾山、大山など、ハイキングも試みました。自分がまだ歩けるとことを確認するためでもありましたし、気晴らしにもなりました。2013年春、気持ちが明るくなって、外に出て新しいことをやってみようと思い、ヨガをはじめました。これは効果がありました。ストレッチなどの具体的な効果もさることながら、自分の体や心との向き合い方の訓練になっているように思います。

はっきりとした改善が実感できるようになったのは、通院をはじめて1年が経ったころからです。ようやく鉄板のようだった背中がゆるみ、首、腕、脚がずいぶんと楽になったことが実感として感じられるようになりました。「こんがらがった毛糸が、ほぐれてきたような気がします」とお話したところ、渡辺先生からも「良くなっていますから、そのことを自分の心に刻みつけて」とありがたい言葉をいただきました。そして「ALSの経過とは全く違います。ALSではありません。」とも。ようやく不安に囚われていた心も、楽になってきました。

2014年1月現在、すべての痛みが抜けきるまでには至っていませんし、筋肉の緊張も残っています。張りが強くなると手足に違和感が出たり、背中にツッパリ感が出ることもあり、完治まではまだ少し時間がかかりそうです。焦る気持ちがないとはいえませんが、そんなときは、1年前、2年前の辛さを思い出してみます。良くなっているのは確かなので、大丈夫だと思います。近い将来、きっと完治のご報告を追記させていただけると信じています。
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